Le Concert visuel au BAL

来る4月9日にパリのle BALという写真のギャラリーにて日本初の前衛映画ともいえる1926年の無声映画「狂った一頁: 監督 衣笠貞之助」と演奏します。
数年前にこの映画の存在を知って以降、ずっとこの映画と演奏したいと望んでいた訳ですが、この度、非常にありがたいことにLe Balよりお声をかけて頂き実現する運びとなりました。

この映画は脚本が川端康成なのですが、映像表現の純粋さを追求する為にすべての字幕はカットされました。
映像作品としては他に類を見ないほど表現豊かで、サイレント作品であると同時に物語を説明する為の字幕も無しなので、映像を味わい、想いを巡らせるスペースが十分に残されています。
[ちなみに、一度オリジナルが消失したと思われていた所、1970年台に入り発見され、以降アメリカ、ヨーロッパで公開、絶賛されたようです。なので、こちらでもこのフィルムは知ってる人が割といます。]

今回のプロジェクトの主旨は、「この映像作品と音楽とで、いかに受け手の皆さんを内面的な旅へ誘うような空間を創出するか?」にあります。
なので、映画の伴奏、つまり説明的な音楽を演奏する…という気は全くございません。
もちろんインスピレーションは受けますが、音楽として独立したものをやるつもりですし、
このle bal という会場の規模&設備だからこそできる、音響的な実験[技術的な意味で]も個人的には目論んでいます。

詳細は現在Le BAL に確認中ですが、随時更新します。